資料・報告書定期総会

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2020年度定期総会(別冊資料)



  1. 議案1 2019年度「活動のまとめ」報告 P.2〜P.7
  2. 議案3 2020年度 活動方針 P.8
  3. 議案4 2020年度「役員」案 P.9
  4. 議案2 2019年度「会計決算・監査」報告 P.10 *
  5. 議案5 2020年度「予算」案 P.11 *
PDFファイルのアイコン 議案書(PDF)

別冊資料
「議案1に関連した活動報告」 P.2〜P.9
「新型コロナウイルスに関連した声明・アピール」
  1. ◎国連子どもの権利委員会の声明 P.9〜P.11
  2. ◎子どもの権利条約市民・NGOの会の声明 P.11〜P.17
  3. ◎子どもの権利条約31条の会緊急アピール P.17〜P.21
  4. ◎こども環境学会の「特別寄稿」 P.21〜P.23


【議案1 関連資料】


子どもの居場所づくり・子ども食堂・保育園の取り組み 及び 新型コロナウイルス感染症の影響について

〔ぐんま少年少女センター〕(桐生市中心に県内で)

 ぐんま少年少女センターは、外遊びやキャンプ体験、異年齢集団による活動を通じて、子どもの育ち合いと自治的・民主的な組織づくりを目指しています。2019年度は、2回のあおぞら学校(春:動物園でのオリエンテーション、夏:桐生市民広場での1泊2日のミニキャンプ)、3泊4日のキャンプ、もちつきを実施しました。
 活動の特徴は、中学生までの子どもを5〜10人ほどの班に分け、各班に指導員として高校生以上の若者をつけることです。班に分けるのは、活動が「おとなの運営者」対「参加者の子ども個人」の関係にならないようにするためです。子どもたちは班の仲間と交流したり協力しながら活動を行います。若者を指導員として班につけるのは、子どもたちと年の近い若者が一緒に活動することで、おとなによる管理ではなく、身近な先輩に憧れることや真似ることよる自然な育ちを引き出すことが狙いです。若者のほうも、子どもたちに頼られることで自信をつけ、成長していきます。
 近年は、子どもの年齢が上がるほど塾や習い事で忙しく、何年も続けて活動に参加する子が非常に少なくなっています。かつては年齢が上がると班長などリーダーの役割を担い、組織づくりで中心的な役割を果たしていきましたが、今はそのような集団の発展が望みにくくなっています。若者も学業・バイト・社会生活などで非常に忙しく、運営組織の中心を担えません。また、自信がないのか責任を避けたがるのか、あえて活動に深く関わらない人も増えています。正解を求め、答えのない話し合いを苦手とし、意見の対立やすり合わせを避けたがる傾向があります。子どもを送り出す保護者は、帰り際などに子どものようすを指導員から聞きたがる人が減りました。逆に子どもと一緒に活動に参加し、子どもから離れない保護者もときどきいます。
 個人も社会もいろいろな面で変容してきているように感じますが、小学校低学年の子どもたちは今も昔も変わらず遊びが大好きです。外で遊ばないでゲームばかりしているとしたら、遊びの経験が乏しすぎて遊び方がわからないだけ、子どもだけで公園に行っていいかなどの家庭のきまりや道路事情などの環境が整っていないだけという気がします。低学年の参加はここ10年ほどで微増しており、そこに希望があると思っています。
 2020年の活動は、新型コロナウイルスの影響で残念ながら白紙です。今は何ができて何ができないかを判断するための科学的知見を集めると同時に、子どもたちが今置かれている状況を子どもの権利条約に照らしながら分析し、今後の活動のベースにする必要を強く感じています。



〔あいおい子ども食堂〕(桐生市)

 毎月第3土曜日に、桐生協立診療所の組合員ホールをお借りして活動しています。利用は子どももおとなも無料で(可能な方には寄付をお願いしています)、毎月40〜50人ほどが来場し、約半分が子どもです。当日の運営は15〜20人ほどのスタッフで行っています。群馬大学の学生などの協力を得て、小学生対象の学習支援も行っています。
 設立3年目を迎え、存在が地域で知られ、定着してきたと思います。広報は、地元企業によるチラシの無償印刷、近隣の3小学校へのチラシ配布、町内回覧板での周知、地元新聞「桐生タイムス」への告知無償掲載などにより、かなり多くの人に情報を届けられるようになってきました。そのおかげか、食材はほとんど寄付で賄われており、フードバンクの他、地域の生産者さんから定期的に野菜や肉をいただいています(そのうち1人の協力で収穫体験も実現しました)。また2年目に、市民活動推進センターの呼びかけで桐生・みどり2市の4食堂が参加する連絡会が立ち上がってからは、連絡会を通じてお金や食材の寄付をいただけることもあります。
 来場者は親子が多く、きょうだい数の多い家庭が多いです。子どもたちの目当ては会場の一画に用意された遊びのスペースで、絵本を読んだり、絵を描いたり、他の子とトランプなどをしたり、ケン玉やコマ回しを教わったりして遊んでいます。リピーターが多く、親しくなった保護者からは「ここに来ると自分がひととき解放されて助かる」という声が聞かれます。献立には季節の野菜を多く使っていて、「何度も来ているうちに子どもがコレを食べられるようになった」という嬉しいニュースも届きます。
 貧困家庭による利用の有無は把握していません。そういったことはむしろ利用しにくさを感じさせるのではないかという話し合いの末、すべての人が無料で利用できるようにしました。地域コミュニティが消滅しかかっていて、頼れる人の有無すら自己責任というような風潮がはびこっている今、子ども食堂は貧困対策にとどまらず、新しい地域の居場所や拠点として発展していくべきと考えます。
 学習支援は月1回しかなく、学力向上にはつながらないと思いますが、「みんなでやると楽しい」「お兄さんお姉さんが見ててくれると嬉しい」という気持ちで少しでも「勉強=嫌なもの」というイメージを払拭できたらと思っています。年明けごろには回数を増やそうという議論もありましたが、新型コロナウイルスの影響でまた最初から考え直す必要があります。
 新型コロナウイルスの発生後、3月は食堂開催をキャンセルしましたが、4月は感染防止対策のうえ米やレトルト食品などを配布しました。スタッフの手作りによる布マスクも提供しました。学校が休みなので近隣の団地にチラシをポスティングして周知したところ、初めて利用するという方が複数いらっしゃって、新たな需要を感じました。5月は赤い羽根共同募金の助成金を受けられることになり、お弁当・食材・マスクの配布を2回実施する予定です。6月以降の活動は未定です。



新型コロナウイルス感染症の影響

コロナと休校による子どもへの影響について、自分なりに次のように分類し、Facebookに投稿しました(3/28)。


食事
  • 休校&給食停止で栄養不足
  • 自宅食でレトルト、インスタント食品が増えて栄養が偏る
  • 経済的に苦しい世帯では食事不足で「やせ」
  • 不安、運動不足による食欲低下
  • 1日中家にいるために間食をだらだら食い
生活習慣
  • 起床、就寝、食事の時刻の乱れ
  • 外出しないことで歯磨き習慣の乱れ
  • 運動不足 → 筋力低下
学習
  • 休校による未履修
  • 学習習慣の乱れ
  • オンライン教材、通信教材による支援とアクセス格差
  • 保護者の教育力、経済力、時間的余裕による格差
  • 登校日、学校預かりなどの自治体対応とその格差
  • 無料学習支援など地域による教育力とその格差
対人
  • 休校で友だちと会う機会が減少
  • 保護者と一緒にいる時間が増えることで、小言や親子ゲンカが増える
  • きょうだいゲンカが増える
  • 保護者の残業が減り親子の団らんが増えている家庭も
  • 保護者以外の信頼できる人に会う機会が減る
  • 子どもだけで留守番する場合は他人一般への不安
  • 感染への不安から他人一般への不安
情報
  • テレビ、ネットの情報過多、センセーショナリズム
  • 保護者など伝える人のバイアスがかかった情報
  • 学校の説明不足(とくに休校について)
その他のメディア
  • 電子メディアへの接触時間の増加(オンライン教材を含む)
  • ブルーライトによる自律神経への影響
  • 姿勢膠着による肩こりなど
  • 図書館利用の増加
  • ボードゲーム、カードゲームなどのアナログゲームで遊ぶ機会の増加
運動
  • 全体的に不足
  • 公園や外で遊ぶ機会、時間の増加
居場所
  • 保育園、学童、見守り支援など、小学生までは多少確保されている
  • 児童館などの公共施設は閉鎖
  • 中高生の部活休止(自主練は本人任せのところも多い)
  • 中高生は公共・商業施設から追い出される傾向
  • 子ども食堂や無料学習支援は中止が多め
  • 楽しみにしていたイベントの休止
  • 子どもだけの出歩きを学校に「通報」
  • 小学校高学年以上の兄姉が下のきょうだいを世話
心理面
  • 不安
  • 不満
  • うまく説明できない → たまる、体に出る

その後、報道などから、DVや虐待が増加していること、家に居場所のない少年少女が街へ出ざるを得ないこと、そのような場合に少女は性的搾取を受ける危険が非常に高まっていることがわかってきました。また一方で、恋人と過ごす時間が増えた中高生の望まない妊娠や妊娠の懸念について、電話などによる相談が大幅に増えたということです。相談員によれば、電話をかけてくる中高生に性の知識が著しく欠けていることが多いそうです。貧困、DV、居場所問題、性教育など、今まで何となくやり過ごしてきた問題がコロナで一気に明るみに出たように思います。


〔あつまれ前橋スポット〕(前橋市)
「新型コロナウィルスから来た挑戦状」

 本来の「あつまれ前橋スポット」はこども食堂だが、学習支援、栄養管理した、手作りランチ、読み聞かせ、様々なイベントを利用者(こども、大人、ボランティア)みんなで楽しく学び、遊べる居場所だ。毎度の「栄養ヒントコーナー」では季節の食材の栄養価と効果について学ぶ。イベントは音楽、美術、SDGs、経済、環境、人権、健康、救急 - 正月、節分、こどもの日、ハロウィン、クリスマスのような四季折々の行事もある。衛生には大変留意し、リサイクルや食品ロスにも積極的に取り組む。毎回食品配布もあり、総勢、概ね70〜90名ほどの利用がある。
 「やったー、初めての休みだ〜!」たとえ一度でもこの忙しさ、カオスから逃れられる。2017年こども食堂を設立してからずっと自分の時間を全部奪われて…。だがしかし、「なんと、こども食堂のお休みが向こうからやってきてくれました!」それは2020年2月、新型コロナウィルスの影響で開催中止に至った時、浮かれていた私。
 などと脳天気な思いもつかの間、あれよ、あれよと、あの中国の、イタリアの、イギリスの、ニューヨークの、「真の、本物の、見たこともない、映画のようなカオス」が毎日のニュース、そしてYouTubeから…「OMG マジですか?」
大切な地元のこどもたちは?こどもたちを取り巻く社会、世界はどうなるんだ?
 多方面の自粛による、経済、家計への影響は派遣社員、大学生、休めば生活できない人を、障害のある人を、年配者を、シングルマザーやこどもを、すべての弱者を直撃することは火を見るよりも明らかだ。
 こどもたちが困って、親が不安に駆られて、疲弊している時で、こんな時こそ、元気とともに活動しなければ「こども食堂」の意味がないんじゃないですか? 実行委員達は自問自答する。
 こども食堂開催を望む連絡が入る。電話も来る。こどもが、若いお母さんたちが途方に暮れている。「まさに、それを何とかしたいと活動し続けてきたんじゃない?」
 それに、2月池袋のこども食堂サミットでは、非常時に「地元を支える」居場所になり得る、と学んだはずだ。なんとかしてやろう、今こそ、有志で知恵を出し合い、協力して。
 しかし、さて、こども食堂なのにご飯が作れない環境下。 会場利用不可、3密環境、会員の若手不足、家族から活動参加への反対、運営資金不足、新種ウィルスによる先々の懸念。
 その上、なぜこんな時に! と信じられない思いだが、東京にある、こども食堂が配布したお弁当で食中毒発生! そうだ、高温多湿な時期、急な気温上昇で熱中症も危惧される。
 そうこうしている間にも、自粛による子ども達のストレスと大幅食費増、疲労困憊を抱えた若いお母さん、お父さんたちが倍増し、こども食堂にSOSを出してくる。
 まるで本気度を試された新型コロナウィルスからの挑戦状のようだ。どうしたら子どもと保護者、ボランティアの安全を担保できるのだろう。
 検温、手指消毒と除菌、健康衛生チェック、マスク、手袋、フェイスシールド、若手ボランティアのみ参加、ドライブスルー方式で受渡し、出来立てを配布、等々、やれることは何でもやってやれ。
3月22日、29日、2週にわたってのランチと食材配布、合計166名
5月24日のこども50人の定員に想定外な希望者の連絡、結局110名配布
6月28日は総勢150名の配食となる予定
 New normal life /withコロナ/afterコロナ なんであろうと、こども食堂は道を分け入って進んでゆくだけなのかもしれない。


〔わくわく子ども食堂〕(安中市)
全体を通して
正直なところ、非常に迷いの多かった一年間でした。
子ども食堂を続けていることが、本当に地域作りにつながっているのか?
広がらなさ(特定の家族のみの参加になっている)にもジレンマを感じています。
もちろん、少しずつの変化はあるのですが、この方向でいいのか?迷っています。

1 活動のまとめ
@子どもワクワク食堂実行委員会 一年間の活動について
  • 毎月第3日曜日に、地元公民館を巡回利用する形で子ども食堂を実施。内容は、親子クッキング、レクレーションなど。松井田高校生ボランティア参加。
  • 毎週水曜日に地元松井田高校で購買(惣菜を実費販売50円から150円)。高校生へのランチを応援として 
◎一年間を通して
  • 子どもたちの声
    「楽しかった」など、子ども食堂そのものを楽しんでいる感想が多かった。
    「自由だ」!」といいながら自由を楽しみ絵を描く子どもたちも。
  • ママたちの声
    「これを支えに一週間頑張れた」など疲弊している声や、ママ同士で話ができ ることを楽しみしている様子。
  • 実行委員の声 
    「楽しかった」の声もありつつ、「月一回、週一回でもとてもたいへん」。 辞めていった実行委員の声より「実行委員が、特殊な人たちの集まり」「今村さんがお米をあげることで、かえってDVがひどくなっているのではないか」「いつも決まった家族への支援は、本人のためになっていない(甘やかしている)」など。 実行委員会で共有したいこと、学習したいことが不足していると感じた。しかし、月一回の会議の時間を持つことが精一杯。何か工夫できることがないか?模索中。
  A安中市子ども食堂連絡協議会としての活動 
    ・市民が運営する「子ども食堂」と行政(安中市子ども課中心にした担当部署)、市社協との連携。 ・「子ども食堂フェスタ イン安中」を実施。400人規模の参加者。 ・安中子ども食堂共同農園を運営し、県内や全国の子ども食堂への支援につなげている。メディアで取り上げてもらうなど一定程度の告知の成果もあり、子ども食堂が6カ所へ。(2020年6月現在)

2 新型コロナと子どもの権利

@子育て世代として
 いきなり、休校になり、子どもも親も驚きとともに、大変な状況に追い込まれたような気がしました。子どもの権利という視点からは、休校措置の前にまたは休校中にでも、子どもの声を聞く機会や必要性があったのに、それがされなかったことが一番問題だったように思います。
「子どものことは、子どもが決める」
自分たちの学習権や生活権について、子どもたちが発言することが当たり前である社会。子どもの声をきちんと生かされる、保障される社会になっていないことが明らかになった気がしています。

以下は、初めて経験したコロナで、子育て世代である我が家に起こったことを具体的に述べていきながら、子どもの権利について考えていきたいと思います
(収入)
 我が家は、夫が市の職員なので夫の収入面での影響はそれほどなかったけれど、一方、私の収入は臨時講師と嘱託職員の仕事なので、学校が休校になることで出勤が減り、収入が減った。その上で、子どもたち(中1と高2の息子)がステイホームになることで、食費が激増。改めて給食のありがたさを知ることになったし、給食で栄養をとっている困窮世帯のたいへんさが容易に想像できた。また、ずっとうちにということを守りながらも、三密にならない畑や外に連れ出すことも増え、電車があまり走っていないこの地では、ガソリン代も増えた。
(生活・学習面)
 休校当初は休みが増え、二人とも喜んでいる?風だったが、休みが長期化することで生活リズムは崩れはじめた。(朝はゆっくり起き出し、夜は遅くに寝る)その後、「本当に、勉強しなくていいのか? 」「少しは運動したい」「友達に会えない、つまらない」という様子が出てきたので、たまには外に短時間友達と走りに行ったりと工夫も出てきた。
 また、いい面もあった。家庭菜園を始め、息子たちと一緒の時間、ゆったりとした時間が増えたこと。子ども食堂農園の草むしりなど、積極的に(どうせやることないから)と手伝うことも増えたこと。料理も覚え、一緒に台所に立つ機会も増えたことなどは、本来ゆとりのある生活の中では、当たり前にある日常の時間が生み出せたことで、日常生活とは何かなど楽しみを見いだす新たな発見もあったように思う。
 びっくりしたのは、学校から一斉メール以外何の連絡もなかったこと(公立中)  県内外では、学校によって、家庭訪問や電話連絡、アンケートなどをとり学校として子どもたちの様子を心配し、様々な方法で子どもたちの今を知ろうとしていた。しかし、息子の地元中学は一切なし。長男の私立高校は時折担任から連絡があるなどしたので、不安や要望を伝えることができた。中学は少子化で全校生徒100人弱の学校にもかかわらず一斉メール以外なんの連絡もなかった。今回のことで学校の子どもたちへのまなざしの違いが現れたと思っている。個人的にやはり気になることもあり、別紙のような意見をまとめ、学校に相談という形で訪問し、担任と主任に話をしに行ったが案の定話をしに来たのは私だけだった。(電話でも保護者からは一件も相談も意見もなかったそうだ)モンペ(モンスターペアレンツ)と思われるからと保護者もほとんど学校に相談もしない、意見もしない地域性が見て取れたように思った。
A子ども食堂としてコロナでたいへんになった子育て世代応援として
 子どもワクワク食堂として、3月31日、4月3日に九十九学童へ2回のお弁当支援。5月28日と30日の二日間、希望した子育て家族へランチの無料提供を行った。



〔群馬保育センター(コスモス保育園・渋川市)〕

 依然として、私達の生活をおびやかす新型コロナウイルス感染症。そんな状況下でも保育を縮小して開園するよう国からの通達。保育は社会に不可欠な仕事だ、と改めて浮き彫りになったことは、とても大きなことであったと思います。そして、保育園は子どもと、保護者と、そこで働く職員とがつながりあえる素晴らしいところです。
 コスモス保育園は、近くに堤、神社、りんご園、沢ガニが取れる川や山があり、四季を通して自然を満喫できる環境のもと保育しています。年長になると、キャンプ、海水浴、2泊3日のスキー合宿など「イベント」ではない、子どもの成長の節目となる「行事」として保育士と保護者と一緒に楽しみながらつくっています。
 行事に欠かせないのは、付き添いのお父さん、お母さんの存在です。キャンプが得意なお父さん、山登りならまかせて!のお母さん、「2泊は難しいけど…うーん、でも行きたい!」という保護者が次々と付き添いを希望してくれます。そんな様子を見て、下のクラスでも積極的に参加してくれるようになるのです。子どもも、大人も同じ…保育園は、人と人とがつながり、育ちあう場所です。
 4月コロナ禍の中、新学期を迎え、その後緊急事態宣言が発令されました。各自治体では、小、中、高校につづき保育園も家庭保育という自粛要請が出されました。「密にならないように」「ソーシャルデイスタンスをとって」などに神経を尖らせる世界に赤ちゃんを抱っこすることも、みつけたアリをみんなで小さくなって見ることも、大好きな給食を友達と食べることも難しいなんて…。保育の本質は守りたいけど、子どもや職員の安全はもちろん第一…葛藤は続きます。
 世の中が「新しい生活様式」に沿って暮らし始めた今。保育園は今まで通りとはいくはずもなく、「これならできる?」「これはやめよう」と、それでも前に進み始めています。子ども達の笑顔と発達を守り、繋いだ手をもう一度握りしめ、どの子も、どの親も、安心して過ごせる豊かな日常を目指し保育していきたいと思います。今まで当たり前だった日々に少しでも近づけるように…。






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