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 第73号(全12ページ)からの転載です。

パートナー通信

パートナー通信タイトル
2018年5月/No.73(通算89号)


 世話人会だより 

独り言
清 水  紅 


 自分の考えをはっきり言える場所を見つけた。理解してくれる人たちがいた。やっと話し合える人たちに巡り会えた。「群馬子どもの権利委員会」で同じ方向を向いている人たちにようやく会えた。
 老若男女関係なく付き合える、思いを話せる幸せ。会の皆さん、ありがとうよ。私がどんなに嬉しいか。やるときゃやる先輩たち。カッコいいぜー!
 いい仲間と知り合えた。「ひだまりこども食堂」さん、「あいおいこども食堂」さん。尊敬できるお手本、凄い奴らだ。

 こどもの頃からお調子者で注意散漫で忘れ癖のある私は叱られてばかりいた。親に本気で呆れられ、学校の先生に心配をかけ、友達の約束を悪気なくすっぽかして自己嫌悪連発……
 「普通になりたい!」「普通になるぞ!」幾度誓ったことか。何度反省してもすぐに忘れ、時は過ぎ、問題児は今に至るわけだ。
 愉快に生きられた道は「音楽」。自分で作り演奏し歌う…それは変わっている私にぴったりで。
 ある日、「普通になりたかった子供時代の話」を長年バンドの相方の金澤さんに話すと、「そのままでいい、普通になったら紅さんじゃなくなっちゃうよ」と言われ、ふと我に返った。
 「ふーん、そうか。他の人みたいになりたいなんて思わなくてもいいんだ。じゃ、おっちょこちょいのままでいいや。心置きなくや りたいことをやろう。そろそろ、あたしと云 う奴の集大成だからきっと面白くなるわ」喜んだ私はいい気になってジャンプした。

 よそ見ばかりの私がだいぶ大きくなって気がついたことがある。世の中には誰にも知られずに、地域のため、人様のため、時間や労力や心を使う人たちが沢山いるということだ。見えないみんなの温かい手が私という生意気 問題児を優しく「自分らしく生きる」道へ導いてくれたのだ、と気がついた。小さな温かい行動、それなら私もできる!怖いもの知らずにも、兼ねてからずーっと考えていた「こども食堂」を作ることにチャレンジし始めた。

 貧困は病気だ。重病になると様々に深刻な症状が出て大変な方向へ進む。社会問題の影には貧困という病が隠れている。小さな温かな優しさで手当てできるかもしれない。やってみなければわからないじゃないか。そう思い、実行委員たちと一歩一歩進んでいる。その小さな行動が点となり、それが連なり、やがて線となる。一年が経ち、みんなの居場所『あつまれ前橋スポット』はなんとか回り始めた。第4日曜日は、こども食堂、学習支援、読み聞かせとイベント。ボランティアたちが毎回、小さな優しさの種を蒔いてくれている。夢みたいな話、お花畑だと言われようと、会のみんなができる、それから私にできる、最大限の社会を動かす活動だ。
 いつか思った方向へ辿り着くと信じている。ゆっくりとでも「こうありたい社会」を実現できるといい。そしてきっと小さな優しい花を咲かせるだろう。様々な色のいろんな形の花畑になると嬉しいと思う。そうしたら又、お調子づいちゃって何かやってやろうかな。

(清水さんには、「子ども食堂」の取り組みなどを通してお誘いし、昨年度の途中から世話人会に参加してご活躍いただいています。)

群馬子どもの権利委員会
〒371-0026 前橋市大手町 3-1-10 教育会館3階
Fax 027-235-8876

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